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コラム COLUMN

がん保険における免責期間の概要

がん保険には、一般的に免責期間が設けられています。
この期間は約90日程度で、いくつかの理由があります。

1. 契約直前のがん発覚リスクを防ぐため

免責期間がない場合、すでにがんの兆候がある人が保険に加入し、すぐに給付を受けることが可能になってしまいます。
これでは保険の公平性が保たれず、保険会社の財政も圧迫されるため、一定期間の免責を設けています。

2. モラルリスク(意図的な不正)を防ぐため

例えば、がんの可能性が高いと医師から指摘された直後に保険に加入し、診断確定後に給付金を請求するようなケースを防ぐ目的もあります。

3. 保険制度の安定化

免責期間が設けられることで、リスクの高い人のみが加入する事態を防ぎ、多くの人が公平に保険を利用できるようになります。これにより、保険料の急激な上昇を抑えることができます。

4. がんの潜伏期間を考慮

がんは徐々に進行する病気であり、診断される前からすでに発症している可能性があります。免責期間を設けることで、既に発症していたがんに対する給付を防ぐ狙いがあります。

こうした理由から、ほとんどのがん保険には免責期間が設定されています。ただし、加入前にがんと診断されていなければ、免責期間後にがんが発覚した場合は問題なく保障を受けられます。

がん保険のタイプ

がん保険にはいくつかのタイプがあり、それぞれ特徴と保障内容が異なります。

1. 診断給付金型(がん診断一時金型)

特徴:

  • がんと診断された時点で、まとまった一時金(診断給付金)が支給される。
  • 診断給付金は使い道が自由(治療費、生活費、仕事を休むための費用など)。
  • 診断給付金の支払い回数が「1回のみ」のタイプと、「再発・転移時にも複数回受け取れる」タイプがある。

向いている人:

  • 治療開始時にまとまった資金を確保したい人
  • 仕事を休む可能性がある人

2. 治療保障型(入院・通院・手術給付金型)

特徴:

  • がんの治療費をカバーする目的で、入院・通院・手術ごとに給付金が支払われる。
  • 入院給付金は「1日いくら」の形式が一般的(例:1日1万円)。
  • 通院給付金が付帯されていることもあり、入院後の通院費用も保障される。
  • 手術給付金は、手術の種類によって給付額が変動する場合がある。

向いている人:

  • 長期の治療費を補助したい人
  • 入院や通院の可能性を考慮したい人

3. 放射線・抗がん剤・ホルモン療法保障型

特徴:

  • 放射線治療や抗がん剤治療(化学療法)、ホルモン療法を受けた場合に給付金が支払われる。
  • 治療が長期間に及ぶことが多いため、「1ヶ月に1回支払われる」タイプもある。
  • 手術をせずに治療を続ける場合にも保障を受けやすい。

向いている人:

  • 放射線治療や抗がん剤治療を受ける可能性がある人
  • 手術以外の治療法を考慮したい人

4. 先進医療保障型

特徴:

  • 公的医療保険が適用されない「先進医療」にかかる技術料を保障する。
  • 先進医療の中には高額なもの(数百万円以上)もあるため、費用負担の軽減に役立つ。
  • 先進医療給付金が付帯されている場合もあるが、単独の特約として加入することも可能。

向いている人:

  • 最先端の治療を受ける可能性を考慮したい人
  • 高額な治療費の負担を軽減したい人

5. 収入保障型(就業不能保障型)

特徴:

  • がんによって就業不能になった場合に、一定期間ごとに給付金が支払われる(例:毎月10万円)。
  • 長期間仕事ができない場合に、生活費をカバーできる。
  • 健康保険の傷病手当金では不足する場合に役立つ。

向いている人:

  • 会社員や自営業者で、仕事を休むと収入が減る可能性がある人
  • 治療と生活費の両方をカバーしたい人

6. 終身型と定期型

がん保険には「終身型」「定期型」の契約形態があります。

  • 終身型: 一生涯保障が続くが、保険料は割高になりやすい。
  • 定期型: 一定期間(10年・20年など)で更新するタイプ。保険料は安いが、更新時に年齢に応じて上がる可能性がある。

向いている人:

  • 長期間の安心を求めるなら「終身型」
  • 予算を抑えて柔軟に見直したいなら「定期型」

まとめ

がん保険にはさまざまなタイプがあり、診断時の一時金を重視するか、治療費を手厚くするか、就業不能時の収入補償を考えるかによって選び方が変わります。
自分のライフスタイルや経済状況に合った保障を選ぶことが重要です。


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