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コラム COLUMN

未来に備えるお金の考え方

薬剤師は、医療専門職の中でも比較的安定した収入が得られる職業です。

しかし、安定しているがゆえに、「将来に向けたマネープランを立てる意識が薄くなりがち」という落とし穴もあります。

結婚、出産、住宅購入、老後資金──

人生の節目にお金の壁が立ちはだかったとき、どれだけ準備できているかが、未来の自由度を大きく左右します。

今回は、薬剤師のキャリアとライフプランに寄り添った、現実的なマネープラン戦略を解説します。

1. 薬剤師のキャリアと収入パターン

薬剤師といっても、キャリアパターンによって収入の推移は大きく異なります。

働き方年収目安特徴
病院薬剤師(公務員・大学病院)400万〜600万円安定だが上昇幅は小さい
調剤薬局薬剤師450万〜700万円地域差が大きい。管理薬剤師で年収アップ
ドラッグストア薬剤師500万〜800万円高年収だが労働時間は長め
企業薬剤師・CRA(治験モニター)500万〜900万円外資系企業だとさらに高年収

このように、キャリア選択によって収入の「伸び方」も「リスク」も大きく違います。

薬剤師は、「手取りはそこそこあるが、爆発的に上がるわけではない」という職種です。

だからこそ、収入の多寡に頼らず、自分でマネープランを立てる力が求められるのです。

2. 薬剤師に訪れるライフイベントとお金の壁

薬剤師人生には、主に次のようなライフイベントが待っています。

  • 20代後半:結婚資金、引越し費用
  • 30代前半:出産、育児費用
  • 30代後半:マイホーム購入
  • 40代:教育資金、親の介護問題
  • 50代以降:老後資金、相続問題

これらはすべて、タイミングを選べない「強制イベント」になる可能性があります。

たとえば、

「子どもの教育費と親の介護費が重なってしまった」

「住宅ローンと老後資金の準備が間に合わない」

など、お金がかかる時期が一気に押し寄せるリスクがあるのです。

だからこそ、早い段階からライフイベントを見据えたマネープラン設計が不可欠になります。

3. 20代・30代・40代のマネープラン戦略

【20代】「守りの基礎固め」+「時間を味方に」

  • 生活防衛資金(6ヶ月分)をまず確保
  • 新NISAで積立投資をスタート(月1万〜2万円でOK)
  • 保険は最小限(医療保険、所得補償保険)だけに抑える
  • 車・時計・旅行など高額消費に注意!

ポイント:まだ収入は低くても、時間という武器を最大限活用する

【30代】「家族と資産を守る準備」

  • 住宅購入資金を計画的に準備(頭金+諸費用)
  • 教育資金の積立をスタート
    → 親の新NISA枠で教育資金を運用、または子ども名義の預金で計画的に積み立て
  • 万一に備える死亡保障(掛け捨て定期保険)を確保
  • 新NISA・iDeCoをフル活用して老後資金を同時並行で準備

ポイント:家族の安心と自分の老後、どちらも同時に意識する時期

【40代】「資産運用のギアチェンジ」

  • リスクを少しずつ下げ、運用商品を見直す
  • 子どもの進学費用ピークに備えて流動性重視
  • 親の介護リスクに備えた現金バッファを作る
  • 退職金や年金額の試算を始める

ポイント:守りを固めながら、資産の出口戦略を意識し始める

4. 薬剤師におすすめの資産形成ツール

● 新NISA

  • 年間360万円まで投資枠拡大
  • 非課税期間なし(実質無期限)
  • 積立投資なら20代から始めるのが圧倒的有利

● iDeCo(個人型確定拠出年金)

  • 掛け金全額所得控除→節税メリット大
  • 60歳まで引き出せないが、老後資金には最適

● 生命保険・医療保険

  • 最低限の保障は確保(掛け捨てでOK)
  • 貯蓄型保険はよく比較検討を(利率に注意)

● 外貨建て保険・変額保険(余裕資金向け)

  • インフレヘッジ、資産分散を図る選択肢として有効
  • 為替リスク、運用リスクも理解した上で活用

5. まとめ

薬剤師の未来は、

「安定しているから大丈夫」という思い込みでは守れません。

結婚、出産、住宅購入、教育、老後、介護──

想像以上に人生には「お金が必要な場面」が訪れます。

だからこそ、今日から小さな準備を始めること。

無理のない範囲で、コツコツ積み上げること。

将来を不安ではなく「楽しみ」に変えるために、

今こそマネープランを立て、賢く未来に備えましょう。

薬剤師という専門性を武器に、

安心して豊かな人生を歩んでいきましょう!


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